浪漫版イラスト

タイトル:『浪漫版 近江八景之内 矢橋帰帆之図』
制作日:2025年10月2日
本作は、現地写真をもとに Stable Diffusion と Photoshop を組み合わせ、浮世絵風の構図と現代キャラ表現を融合して制作しています。
題材は歌川広重の《近江八景之内》に描かれた矢橋。
江戸時代からの名所を、現地の空気感と浪漫版特有の情緒を組み合わせて再構成しています。
キャラクターには落ち着いた和装を採用し、浮世絵の世界観になじむ穏やかな雰囲気を添えています。
本作では、石積みの突堤跡を眺める少女の姿を描くことで、今はなき矢橋港への郷愁の情を、そっと重ねています。
技術スタック
[AI Tools] StableDiffusion
[Model] AnythingXL_v50
[ControlNet] Canny
[Prompt] Original
[Others] Photoshop
名所について
矢橋(やばせ)は、近江八景の一つ「矢橋の帰帆」として知られる、琵琶湖東岸を代表する港町として栄えました。現在の滋賀県草津市矢橋町にあたり、古代から近世にかけて、琵琶湖を渡る渡船の要衝として栄えてきました。『万葉集』にも詠まれていることから、この地が古くから人々に知られ、親しまれていたことがうかがえます。
江戸時代になると、東海道が整備される中で、矢橋は湖上交通による近道として重要性を増しました。東海道をそのまま南回りして瀬田川を渡るよりも、矢橋から船で対岸の大津へ渡る方が早かったため、多くの旅人や巡礼者がこの港を利用したといわれています。湖上には大小さまざまな帆船が行き交い、港は常に活気に満ちていました。
こうした情景は、近江八景「矢橋の帰帆」として定着し、歌川広重をはじめとする絵師たちの浮世絵にも繰り返し描かれています。帰港する帆船の列が湖面に連なる光景は、琵琶湖ならではの詩情を象徴する名場面として、多くの人々の記憶に刻まれてきました。
現在、矢橋港はその役割を終え、跡地は遺跡公園として整備されています。常夜灯や石積みの遺構が往時の姿を静かに伝え、湖岸の風景の中に、かつての交通と人の営みの記憶をとどめています。
本作では、現地写真とAI技術・Photoshopを組み合わせ、失われた港町・矢橋の面影と、「矢橋の帰帆」が持つ郷愁を、浪漫版として再構成しています。

作品の元になった現地写真

撮影日:2021年7月18日
撮影地:矢橋公園
仕事の関係で浜松に暮らしていた当時、滋賀方面へのツーリングで訪問した写真になります。
矢橋港跡が残る住宅街の中の公園で、バイクに乗りながら入口を探すのに苦労したことも、印象深く記憶に残っています。
奥へと続く石積みの突堤跡が一望できたことから、本作のベースとして採用しました。
位置情報
所在地:滋賀県草津市矢橋町1337−1
現地名:矢橋公園
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